
アートワーク設計
ノイズ対策
ノイズを拾わない、撒き散らさない
部品の配置とパターニングを実現

ノイズ対策
DC/DCコンバータ アートワーク設計におけるノイズ対策
検証実験:「基板のパターンノイズ対策はどこまでできるか?」
機器の省電力化、ICの低電圧化に伴い、
変換効率に優れたDC/DCコンバータを使用するケースが増加しています。
昔は、DC/DCコンバータ自体のサイズが大きく、また外付け部品が多くてトータルコストが高い、ノイズが多く機器の性能が確保できない、などの理由から、特に機器のアナログ性能が問われるところでは極力使用しないようにすることが多く、電源全体の構成とLDO使用でやりくりしていました。
しかし、近年のDC/DCコンバータは、高性能、高機能、小型化、外付け部品削減で、欠点のいくつかが改善されたため、非常に使用頻度が高くなっています。
ただ、使いこなすには、いかにノイズ発生を少なくし、発生したノイズの他回路への影響をいかに少なくするかが重要になります。
そこで、ノイズを考慮した周辺部品の選定は十分に行った前提で、
「基板のパターニングでノイズ対策はどこまでできるか?」について実例と共に検証します。
基本動作
判りやすい降圧型DC/DCコンバータを例に基本動作を簡単に説明します。

ノイズの種類と対策
起こり得るノイズの種類と基板における対策例をご紹介します。
ノイズの種類
基板における対策
①スイッチング周波数のリップル
回路の機能として発生する

-
GNDを強固にする、または、大電流のリターン 経路を意識しながらGNDを引き回す。
-
信号系のGNDとパワー系のGNDを分けて配線する。
-
1点アースも効果が大きい。
ただし、弱い1点アースは逆効果にもなるため 加減が必要となる。
②スイッチング時のリンギング
CIN、ハイサイドスイッチ、ローサイド スイッチ部の寄生インダクタンスに よるところが大きい。
スナバなどで対策も可能であるが、可能な限り、インダクタンスが小さくするような部品の配置、配線を行う。

③電流ループ変化に伴う グラウンドバウンス
ハイサイドSWがONの時とOFFの時の 電流ループ領域の変化によって、磁束、 GND電位の変化が生じる。
ON/OFF時の電流ループ領域の変化が 極力小さくなるように、部品の配置・配線を行う。


④電流ループ、およびインダクタからの漏れ磁束
電流が流れることで発生する磁界が他回路、配線などに影響を及ぼす。
-
電流ループは極力小さくする。 インダクタは巻線方向、周辺部品との距離を考慮 する。当然、Q値の面からもインダクタのランド間 は距離をとり、巻線直下に不要な配線は行わない。
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FB経路も、ノイズの影響が少なくなるように、 インダクタ他、ノイジーな部 分から離して部品の 配置、配線を行う。

検証実験
回路は同一で、基板レイアウトが異なる場合、
いかに性能面での差が出るかを検証。
実験内容
下記3パターンについて、基板レイアウトを行い、
ノイズモニター用回路出力のノイズレベルを比較する。
① 悪い例
何も考えずに、基板レイアウトを行う。
(ここでは、意図的に悪い配置、配線にする)
② 良い例
DC/DCコンバータのデータシートで推奨パターンがある場合、その内容を踏襲したうえで、上述のノイズ対策を意識して基板レイアウトを行う。
また、回路全体の電流経路を考慮する。本実験では1点アースにして各部の電流経路を分離する。
③ 電源供給部がLDO
DC/DCコンバータとの根本的なノイズ差をみるために、電源供給部をLDOレギュレータにしたものについても確認を行う。
測定回路

LDOの場合の測定回路(ノイズモニター用回路は同一)

実験結果
下比較表に示すように、回路が全く同一でも、基板のパターニングによって 性能面で大きな差が出る結果が得られた。
理論および、ノウハウの重要性を再認識することができる。
[補足]
実験では、「②良い例」の1つとして、”1点アースにしないでDC/DCコンバータ周辺 のノイズ対策だけを行い、GNDベタの状態”についても行ったが、1点アースの場合 に近い結果が得られた。
本実験に関しては、DC/DCコンバータ周辺のノイズ対策の効果が大きく、1点アースによる改善の効果は若干量であった。
基板外観

悪い例

良い例

電源供給部がLDO
配線図と電流経路(部品面)

悪い例

良い例

電源供給部がLDO
配線図と電流経路(半田面)

悪い例

良い例

電源供給部がLDO
波 形

悪い例

良い例

電源供給部がLDO
ノイズレベル[ range : 0~5MHz ]





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